TPS
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  •  TPS(スロットル・ポジション・センサー)と進角、電気式進角ユニット

    点火制御ユニットで以下の機能を実現する為に、スロットル(アクセル)に装着された開度センサー
    ・アクセル開度に応じて、複数のマップを動的に切り替える
    ・アクセル開度に速度(急アクセル)に対応して、進角を動的に変える
    ・FIは標準で付いているがキャブでは後付けが必要、キャブで標準で付いてるのはFCR-MX

     TPSはアクセル開度を検出して、全開なら、最大進角:32-deg at 3,000rpm の進角カーブを、アクセル:1/2なら、最大進角:25-deg at 3,000rpmの進角カーブをと言う様に動的に進角特性を切り替える場合に使用します。
     
     キャブでは、キャブ側にTPSのピックアップがあって、かつ、電気式進角ユニット側でTPSに対応してマップを切り替えられる機能が搭載されている必要があります。 通常は最大進角の値を切り替えます。つまり、最大進角となるエンジン回転数は変更無し。 高機能なものでは、最大進角にいたるカ−ブを複数の傾きとしたり、最大進角となるエンジン回転数も変更できるようです。 

     TPSのピックアップは単なる可変抵抗で、電気式の進角ユニットからのでDC:5V〜12Vを分圧しています。 0V:全閉、5V:全開、特性状、全開側はアバウトで、3.7V以上では全開 と検知する程度の感度です。 TPSが威力を発揮するのは、パーシャルから1/2程度のアクセル開度でのマップの3次元マップの切り替えですから、この程度の感度(範囲)で良いのでしょう。

     余談ですが、電気式のFI(フィーエル・インジェクション:燃料噴射装置)では、TPS以外にも、大気圧センサー、油温センサー(水温センサー)、排気センサー(CO2センサー)を搭載して、マップを切り替えています。 4輪車では、ユーザーの運転パータンによって、3次元マップの切り替えに学習機能を持たせているものもあります。 
     2008年以降の排ガス規制では、型式認定ではコールドスタート(暖気無しでの測定)での測定ですので、FIでなければ、困難、あるいは、各種のデバイスつきキャブでなければ、合格できないといわれています。(車検の排ガス検査ではコールドスタートは規定されていない ので、充分に暖気してから検査ラインに臨めば、良い状態で検査を受けられます)

     
  •  加速ポンプとTPS

     アクセルを急空け(ガバ空け)すると、加速しない(ゴボゴボ言う)のは、急激なアクセル操作で、空燃比が薄くなって。エンジン回転数が上がらなくなるからです。 これへの対策 策の1つが加速ポンプです。 パーシャル〜1/2でアクセルを急空けすると、生ガソリンを水鉄砲の如く、ベンチェリー部に噴射することにより空燃比を濃くします。 FCRでは、この加速ポンプ でアクセル急空けに対応しています。 アクセルグリップ部の開度と、スロットル・バルブ開度が非線形で、アクセル・1/2でも、スロットル・バルブは1/2未満の効果もあります
     負圧キャブでは、加速ポンプはありませんが、アクセルはバタフライ・バルブを開閉、スロットル・バルブはバタフライ・バルブによる発生した負圧によって上下する構造で あり、アクセル急空けには緩慢な応答となり、問題は発生しません

     TPSはアクセル開度、実際の空燃比(負圧も関係する)に合わせた点火時期を3次元マップで提供することが目的ですが、電気式の点火制御ユニット+TPS対応3次元マップが必要です 。
    1種類の進角カーブしか持っていない点火制御ユニットで対応する方法が加速ポンプと言えるかもしれません。

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