Shim Plate
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  •   シム・プレートは何故必要か?

     シム・プレートがこれが無くても平行度、平面度の高い測定冶具を駆使すれば測定は可能ですが、
    この治具が無くても、定盤、ストレートゲージ、ノギス、マウクロゲージなどの汎用工具でも測定は可能ですが、作業効率、測定結果の信頼性から、作成しています。 

     
    測定
    基準
    ケース面 必ず、ケース面は大き目のオイルストーンで面出し、定規で均一化のチェックをします。 定盤は高価、重量物なので、厚めのガラス板で代用してシックネスゲージで測定します。 HARDOFFなどでガラスを使ったテーブルなどの家具から安価に調達できます
    測定
    範囲
    0.1mm〜10.0mm シム・プレートの厚みによる
    測定
    分解能
    0.01mm  
    測定
    精度
    0.05mm BMWから提供されるシムの厚みは0.2mm、0.28mm、0.38mm、0.50mmです


    シム・プレートの機能(目的)

    基準面の移動 デプス・ゲージを使用出来る様にする 15mm以上の厚みが必須
    ベアリングの保持 軸が直立から動かない様に保持します その為、Φ54mm、Φ10mの穴径を変えてはいけません


     

  •  シム・プレート:軸のスラスト方向の長さの測定治具

     3つの軸のスラスト方向の遊びの調整を「シム」で実施しています。
    ベアリングをセットした状態での3つの軸のケース面からの高さ、ケース側のベアリング受けの深さを測定して、セットするシムの厚みを算出します。基準面はケース面です。シム ・プレートはベアリングの高さを測定するための治具です。

     



    完成した状態

     
  •  完成図



     
    1 Φ6.0mmの穴がgearboxのケースのノックピンに当たります。この2つのΦ6.0mmの穴を結んだ線が基準線となります。
    2 基準線の左側の寸法(28.0mm)は厳守してください。 長いと、シフト・カム・プレートと接触します。
    短いと、Φ54.0mmの穴が欠けてしまいます。
    3 Φ8.0mmの穴は、ケースへのネジ止めです。使用するネジはΦ6.0mmですが穴開けの位置合わせを適当にすませる為にΦ8.0mmで加工しています、
    4 Φ16.0mm、Φ54.0mmの穴は、ホールソーの径に合わせています。 
    必要な穴の最小径は、Φ14.2mm、Φ52.2mmです。
    この穴は、ベアリングの逃げだけであり、ベアリングを保持する必要はないので、ベアリング外径寸法にピッタリと合わせる必要はありません。 
    Φ54.0mm以上のホールソーを使用した場合には、2つの穴が繋がり、その部分が歪んでしまい、厚みが変わりますので、Φ54.0mm以上のホールソーは使用できません。


    レバー部はケース面より高いので、シム・プレートの横幅が広いと、ぶつかってしまいます。


  •  材料

    材料 寸法 単価 個数 購入場所
    アルミ板     170mmx200mmx厚み:16mm程度 ¥1,000-  1 Yahoo Auction
    φ6.0m 平ワッシャー  外径は20mm程度 (穴径10mm) ¥50- 5 ネジ屋
    φ6.0mx30mm ネジ  長さは、厚み+15mm ¥50- 5 ネジ屋


  •  工具

    工具名   価格
    ホールソー 54mm ¥1,500
    ホールソー 16mm ¥1,000
    ジグソー   ¥5,000
    電動ドリル、あるいはボール盤 速度が変更できるもの ¥5,000

    ホールソーは機械工具屋さんでの購入となりますが、販売店、メーカーで価格が違います。
    このホールソーは、稲村工具:〒224-0042 神奈川県横浜市都筑区大熊町140−1:TEL:045-472-2244
    (第3京浜入り口・交差点を新横浜方面に、コジマ電気、大熊交差点の先、右側)



  •  購入する材料

    機械加工用にアルミ板を購入します。間違っても建築資材用を購入してはいけません。 
    機械加工用は表面に保護シールが貼ってあり、連続圧延の製品ですので、厚みに関して高精度を期待できます。 私が購入したのは、 0.01mmのバラツキでした。



  •  作業上の注意

    1、以下の場所には、絶対にキズをつけない様にします。
                    シム・プレートの裏側で、ケースの当たる部分 
                    シム・プレートの表側で、54mmの穴の周囲

    穴空け作業では、雑誌、ゴム等で、キズを防止します。
    電動ドリルで作業する場合には、長手方向に2倍の長さの板を購入して、加工しない領域寸法に乗っかって、穴開けをすると良いです。(後で切断します)


  •  指定箇所に穴を開けます。

    穴を開けたら、周囲のバリを取ります。 写真の様なデプス・ゲージを使用する場合には、穴の周囲は測定には使用しないので、面取りをし、穴の内側も平滑にしておきます。ここでは、まだ、保護 シールは剥がしません。


  •  ホールソー使用上の注意
     
    1 必ず、切削油をつけながら切削する
    2 切り屑が葉の詰まるとホールソーが過熱して、刃先が鈍るので、掃除を小まめにする。
    3 2)の為に、Φ54mmの場合には、円周上のΦ54mmの内側に1箇所以上、穴を開けておき、切り屑が穴から排泄される様にします
    4 熱により、アルミ板が変形したり、穴の周囲が盛り上がったりしない様に、休憩しながら、アルミ板の温度をチェックしながら、作業します


    購入したΦ54mm用ホールソー、 ¥1,500-程度 プロ用は耐久性が高く、¥10,000-以上


  •  アルミ板の厚みについて

    15mm、あるいは、16oが最適な厚さだと思います。

    理由:
    1、ホールソーを使う場合には、裏返して穴を開けることを前提にすると、安価なホールソーでは16mm程度が加工出来る最大の厚みとなります。 (安価なホールソーが加工できる穴の深さは8mm程度が最大です。 プロ用の高価なものとかは、この限りではありません)
    2、デプス・ゲージを使用する為には、15mm以上が必要、これ以下だと、ベアリング端面がシム・プレートより突き出した状態となり、「ベアリングの固定」と言うシム・プレートの機能を一つが実現できません


  •  アルミ板の切断

    全てのシャフト、シフト・フォーク、シフト・カムを組み込んだ状態で、シム・プレートを宛てて、寸法に問題が無いことを確認したら、切断します。
    電動の切断機(電動丸ノコ)は発熱が大きいので、ジグソーでの切断をお薦めします。  15分ぐらいです。 
    金ノコでの切断も可能ですが、どの程度の時間が必要なのかは知りません。

    発熱を抑える為に、(1)注油 (2)休憩 を




    注意:上の写真で右上の穴は電動ドリルで開けています。小型の卓上ボール盤で開ける場合には、右上を斜めにカットする必要があります。(でないと、卓上ボール盤にセットできない)


  •  清掃

    保護テープをはがし、パーツクリーナーで清掃します。 



  •  保管

    保管時には、防錆処理をして、表面の平滑度が変化しない様にします。
    また、他の工具等でキズがつかない様に保護します。
    サビ止めに為にCRC556等を吹いて、ビニール袋にいれて、クッションケース等にいれておきます。

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