パッドのグレードと材質とバックプレートの材質
メタルパッド(シンタードパッド)
銅(基材:50%〜60%)、カーボン、セラミック、錫、摩擦向上材等を混合し、650℃〜800℃で焼き固めたパット。 焼き固める際に溶着性をよくするために、バックプレートは銅メッキです。
1)初期制動が良い
2)耐摩耗性が良い
3)雨天時にも制動力が安定している
4)高温でも安定した制動力を発揮する
レジンパッド
アラミド繊維(基材、強度が高く、耐フェード性にも優れる)に摩擦調整剤を加え、フェノール樹脂で固めたパット。 金属成分が50%以上の場合には、セミメタリックパットと呼ばれます。
1)初期制動が良い
2)耐摩耗性が良い
3)雨天時には制動力が落ちる
4)高温でフェードが発生する時がある
なお、メタルパッド、レジンパッドは、ステンレスローター(SUS410)が最適。 鋳鉄ローターには不向き(ハッドの消耗が早い)鋳鉄系ローターにはアスベスト系が適合する様です。
レーシング用のパッドは、基本的には、耐熱設計(500℃とか)が強化されています。 逆にいえば、ローター、パッドの温度が低いと効きは悪くなります。 削り出しキャリパー、フローティング・ディスク・ローター、レーシング・パッドが必ずしも、最良の組み合わせではありません。 一般ユーザーでは、 ローター、パッドが低温の状態から、効きが良く、雨天での性能劣化が少ない為、一般公道用のメタルパッドが推奨です。
シンタードバックプレートが銅を目安にすると判り易いかもしれません。(一部には訳のわからない商品パッケージの説明もありますから)
また、バックプレートには「英字-2文字」が材質番号と共に刻印されています。組合せで摩擦材の性能を表示しています。
金属面の刻印 |
表示例 |
グレード |
AAMVA規格 |
D |
FD |
下級 |
|
E |
EF |
低級 |
0.25〜0.35 |
F |
FF |
中級 |
0.35〜0.45 |
G |
GG |
高級 |
0.45〜0.55 |
H |
HH |
最高級 |
0.55以上 |
現在は、DELTA社(チェコ製)のHHグレードのを愛用してます。 お安いですし、ローターへの攻撃性も低いです。(従って、減りは早いです。 プロジェクトμ、ブレンボ純正の8〜9割のライフタイムの感じです。)
米国AAMVA(現在は廃会)