PCV
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  •  レーシングエンジン(サーキット走行)

    エンジンブロー時のオイルぶちまけを低減する改造が必要です。
     クローズドタイプでは、PCVバルブを撤去して、メインのホースとPCVバルブ系のホースの双方をオイル・キャッチタンクに接続する必要があります。
     シールドタイプでは、そのままオイルキャッチタンクに接続します。

     
  •  エンジン形式とクランク室負圧

    エンジン形式によってもクランク室の負圧は異なります
    同排気量では、気筒数が多い程、クランク室の容量が大きいので負圧は低くなり、かつ変動は少なくなります。
    並列6気筒よりは、V型6気筒の方が負圧、変動は高くなります
    2気筒では、並列、V型、水平対応の順で負圧、変動が高くなります
    (いずれも、等間隔爆発、同爆を想定)
    水平対向(Boxer)では、ピストンは 左右のピストンは同時に上死点:TDC(Top Dead Center)となりますから、R100ではクランクケース室の空気容量は1,000ccの変化となります。
    等間隔爆発の並列4気筒:1,000cc(負圧の変化が無い)
    DUCATIなどのL型ツイン:1,000ccでは、700cc
    バーチカルツイン180° 1,000cc:ほぼ 0cc
    バーチカルツイン270° 1,000cc:750cc
    バーチカルツイン360° 1,000cc:1,000cc
    単気筒                           1,000cc:1,000cc

     
  •  ドライサンプとクランクケースの負圧

    ドライサンプでは、クランクケースからスキャベンジングポンプでオイルを吸出しますから、基本的には、このポンプの能力によってクランクケースの負圧が保たれます。この場合のブローバイガスの処理がウェットサンプとは異なるのはか未調査

     
  •  PCVバルブ

    PCVバルブ=バネ付きのワンウェイ・バルブ
    吸入負圧が低い場合には、スプリングは動作せず、隙間は最大、最大流量
    吸入負圧が大きい場合(アイドリング、エンジン・ブレーキ)には、スプリングが動作して、 クランクケースが「過度な」負圧とならない様にしています。弁のエンジン側はテーパー状のノズルになっており、弁位置での流量(開口面積)を制御しています。

     
  •  PCVバルブの構造と固着

    PCVバルブではバネを使わず、シリンダーとピストン、穴と球の様な構造のものがあります。この構造の場合には、必ず、PCVバルブを垂直に設置する必要があります。
    また、ミストにより正常に動作しない場合もあります。 

     
  •  オイルセパレータ

     オイルミストからオイル分を分離する為の小型のサージタンク、あるはトレイです。レースの規定で設けられている大型のオイル・キャッチ・タンク(エンジンブロー時にオイルを路面に撒かない為のもの)とは異なります。
     分離型のオイルセパレータでは、分離されたオイル分を排出する為のドレンが設置されています。

     
  •  内圧コントール・バルブ

    製品によって、構造が異なる様です。単なる「ワンウェイ・バルブ」で、スラント部も、バネ構造も無いものから、PCVバルブ状の構造で、更に複雑な構造のものまであります。 未調査

     
  •  ラム圧過給

     走行風を使ってエアクリBox内を加圧して、キャブあるいは、FIに供給する空気量を増やそうとする仕組みです。
     ラム圧は走行速度に比例して発生しており、キャブ、FIのアクセル開度(燃料の量)には比例しない
     キャブでは、アクセルオフ次には、吸入負圧が無くなり、ラム圧がキャブ油面を押し下げる場合がある。 この場合には、パイロット、あるいは、メインから、霧状、あるいは、小便の様に液体がポートを流れて、ガソリンが過剰に供給される場合もあります

     エアクリーナーBoxでは、フィルター前は大気圧ですが、フォルター後〜キャブ側は若干の負圧となっています。 エンジンは基本的に負圧ですから、このエアクリーナーBox内の負圧は損失(吸入抵抗)となります 負圧の値はBoxの容量とフィルターの効率できまるのでしょうが、吸気脈動もあるので一定ではありません

     100km/h程度では0.0005kg/cm^程度と言われています。過給というよりは、エアクリーナーBox内を「大気圧」に近づけると言った方が正しいようです。 F1では300km/h、5%程度の馬力アップと言われているそうです。 空気を流体と捉えると、150km/hなら、効果は1/4、つまり、1.25%以下です 100km/hなら1%以下とも言えます

     馬力のアップには効果が低くても、フレッシュエアー(温度の低い空気)をエアクリBox内に効率良く導入すると言う意味ではあるのかもしれませんが、エアクリ容量の少ない車両ではBoxの容量を増やして、吸気脈動による効率低下の改善を先に実施した方が良いかもしれません

     容量とは、エアクリーナのフィルター以降の容量です。 R100/R80で増量するのは、場所的な制約から難しいです。 フィルターの枠を流用してフィルタの厚み(片側は枠だけを使う)を2倍にしても500cc程度の増量です。

    RAM圧過給の場合について、以下は未調査
    この場合のクランク室圧力の設計値
    アクセル・OFF時にクランク室は正圧(大気圧以上)になるのか?

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