BING Cleaning
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  •  BINGキャブのクリーニング

    BINGキャブのクリーニング方法について。
    最も推奨される方法は、キャブを取り外して、分解してクリーニングする方法です。
    このことを理解した上で、特定の部分のクリーニングをする方法について説明します。


  •  NJのヘドロ

    左右の同調が取れない、同調を取っても走行時にズレとかの症状で苦労されている場合には、BINGキャブのNJ(ニードル・ジェット)の受け側をクリーニングすると、解決する場合があります。  なお、完璧を期するならば、キャブを取り外してのクリーニングが良いです。 このページでは、キャブを取り付けたままでのクリーニングを説明しています。

    なお、作業中は禁煙であることは、申すまでもありません。

    注意:タペット・クリアランス、点火時期、バッテリーの充電は適正であることが前提です。


  •  キャブの同調の前提

    キャブの同調が取れない場合には、以下の問題がある場合が一般的です。
    (バルブの気密性、タペットクリアランス、点火時期が正常であるとして)

     
    1 エンジン〜キャブの接続ゴム・スリーブのひび割れ、硬化により、2次エアを吸いっている。
    2 キャブのチョークのガスケット、バタフライ・バルブの軸のOリング等が劣化して、2次エアを吸っている。
    3 キャブのダイアフラムが硬化、あるいは、破れていて、アクセルを開けた時の動作が不正。
    4 古い車両だと、チョークの反対側(BINGのロゴ)の黒いメクラ蓋(リベット留め)
    の隙間から、エアを吸っている場合もあるそうです。


  •  キャブの同調の手順

    キャブの同調を取る場合には、以下の項目が正しく調整されていることが前提となります。
    1、タペット・クリアランス
    2、点火時期



  •  準備する工具

    1/4 ソケット・レンチ  (8mm、10mm)
    パーツ・クリーナー
    ウエス
    トレイ
    潤滑スプレー(CRC556とか)
    フロートのガスケット

    NJ(ニードル・ジェット)の受け側のOリング

    3/8 ソケット・レンチは力がかかりすぎるので、工具の取り扱いに慣れていない方は、使用しないでください。
    (工具の使用に慣れた方は、このあたりの分解に、3/8 ソケットは使用しないと思いますが)


  •  分解手順

     
    1 キャブの下に作業用のトレイを置く できれば、白い布を敷きましょう
    路上整備の場合には、マンホール、側溝の近くとか、
    部品が無くる可能性のある場所は避けましょう
    2 フロートボウルを外す(フックを後ろに引っ張れば、外れます)
    3 8mmで、メインジェットを外す。 (平ワッシャを無くさない様にしてください)
    4 10mmでNJの受け側を外す。 ネジを完全に外す時には、もう片方で手で、受けてください。
    ネジの部品の上に、2つの部品が乗っています。
    5 2つの部品が出てこない場合には、パーツ・クリーナーをかけ、キャブの側面を軽く叩きます  


  •  分解時の補足

    取り外したフロート・ボウルに入っているガソリンをチェックしてください。

    1、ゴミは入っていませんか?
       
    ガソリン・タンクのフィルターが機能していません。あるいは、ガソリンタンク内に大量のサビがあります。
    ガソリン・コックの後に外付けのガソリン・フィルターの追加、ガソリンタンク内のサビ止め処理を実施することをお奨めします。


    2、底は腐食があると思いますが、ウエスでこすった時には、腐食は剥がれますか?

    最近、腐食が発生したことを示しています。 ガソリンが少ない状態で、冬季に屋外駐車を繰り返した為に水分が混入しています。 タンクをリザーブにして、水分を取るとか、水抜き剤をいれることを推奨します。屋外駐車の場合には、満タンに近い状態で駐車することをお奨めします。(特に冬期)


    3、水は混入していませんか?
     
    底に水玉があれば水です。タンク内のサビも疑いましょう(タンクをカラにして、コックを分解掃除)
    タンクキャップの鍵穴から水が入ります。屋外駐車なら、マンションなどの簡易駐車場なら、必ずしゃたいカバーを掛けましょう(最低限、タンクキャップ部のカバー)

    4、タンクキャップの通気孔の確認

    鍵穴からCRC-556を吹いて、下の4つの穴から、直ぐに出て来るなら、OKです。
    直ぐに出てこない場合には、錆等で通気孔が塞がっています。 下の4つの穴、鍵穴からパーツクリーナーを吹いて洗浄します。 最後にはCRC-556等吹いて、内部のロック機構の防錆処理をします

    1978年頃にタンクキャップの設計が変更になったしょうです。 初期の頃のタンクキャップは空気穴に問題があり、タンク内の空気が抜けないので、改造を推奨しているページもあります。
    http://bmwmotorcycletech.info/fuelfltrs&petcocks.htm


  •  フロート・ボウル内のガソリンの処分

    フロート・ボウル内のガソリンは廃棄し、ボウル内を清掃します。 


  •  状態のチェック

    長期の放置車両とか、長期間、エンジンをかけなかった場合には、ネジ部の頭の部分にガム状のゴミがついています。 また、ネジ部にゴミが付着しています。



  •  クリーニング

    1、NJの受け側の3つの部品を潤滑スプレーに浸します。
    2、NJの受け側にも潤滑スプレーをかけ、10分ぐらい、放置します。  
    3、パーツ・クリーナで、クリーニングします。

    注意:部品をブラシ等でこすってはいけません。 柔らかい歯ブラシを使いましょう


  •  装着

     
    1 2つの部品を組み立てて、真っ直ぐに、NJの受け側にいれます。
        斜めに入れると、NJが2つの部品の中心に入りません。
    2 ネジを手で回して、Oリングが見えなくなるまでは、手で回します。
    2a Oリングが見えなくなる手前で回らなくなった場合には、
    必ず、取り外してNJ受け側のネジ部のゴミをチェックします。 
    ゆめゆめ、レンチで締めるなどの蛮行をしてはいけません。  

    ネジ部にゴミがついている場合には、NJのネジの受け側とかにゴミがついています。 
    潤滑スプレー、放置、パーツ・クリーナをかけてから、再度、取り付けします。
    ダメなら、また、繰り返します。 力まかせとか、レンチとか、ブラシは厳禁です。
    3 Oリングが見えなくなるまで、かつ、手で回るまでは、手で回します
    4 レンチで締めます。 たぶん 1/8回転ぐらいです
    5 平ワッシャ、MJを取り付けます。 まず、手で回らなくなるまで、締めます
    6 レンチで締めます。1/16〜1/8回転です
    7 フロート・ボールのガスケットを交換 
    8 フロート・ボウルを取り付けます

    キャブのJET類は真鍮製です。締め付けるというよりは、取り付けるぐらいの締め付けトルクです。


  •  チェック

     
    1 ガソリン・コックをONにして、5分程度待ちます。
    2 フロート・ボウルのガスケット部からガソリン漏れが無いことを確認します。
    3 エンジンをかけます。 最初は、かかりが悪いので充分な間隔を置いて、セルを使います。
    セル-ON:3秒、休憩:10秒、5回ぐらい、繰り返したら、3分ぐらいは、休憩をいれます。
    4 近所を回って、問題が無いかどうかをチェックします。


    補足:セルを連続して、長時間回すと、セルの故障、バッッテリーの過放電が発生する可能性があります。
     


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